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嫁入り道具に込めた親の想いを知る

わくわくドキドキの新婚生活には、真新しい家具や家電品が新婚らしいフレッシュな雰囲気を醸し出すものです。昔ながらの嫁入り道具の慣習があまり見られなくなった現代では、どんな調度品を揃えて嫁入りするのか、いささか気になりますが、一昔前は、嫁入り道具にトースターが不動の人気でした。嫁入り道具を持たせるのは親の責任ですし、婚礼箪笥3点セットは定番で、生活に必要な家具や布団を結納金で揃えていた時代です。ですが、今は結納返しの時も、両家の見栄えや慣習に流されず、実用的なものにしなさい、こうした親が増えています。シニア世代にスポットを当てれば、箪笥や布団、鏡台や着物を持たせるのが主流だったようです。格式高い家庭では、荷送りという儀式までがあったようで、嫁入り道具一式を新郎の家に一度お披露目してから、新居に運び入れていた時代もあります。昔の花嫁さんは、そうそう実家に帰ることができないこともあって、嫁に出す親たちは、少しでも立派な物を送りたい一心だった話もあり、物を大切にする精神はこうした想いを受けていたからかもしれません。

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